Debian, Linux 界隈で使われる用語

A

ABI

Application Binary Interface の略で、 アーキテクチャ上におけるアプリケーションとオペレーティングシステムや他のサービス、 ライブラリ間の低レベルインターフェイスの事。(ソースコードレベルのインターフェース API とは違う。) ABI が維持されている場合バイナリレベルの互換性があるので、 このようなシステムでは互いにリコンパイルせずともバイナリが動作する。

これを考慮しなければいけないケースはカーネルとアプリケーション間、 また GCC や binutils など開発ツールと libc などのライブラリ、動的リンクされた実行ファイルである。

カーネルの ABI が変わる代表的なケースはシステムコールの変更である。

ライブラリの ABI が変わると動的リンクされたバイナリは全てリコンパイルする必要が出てくる。 全てではないが、そのようなケースではライブラリの SONAME が変更される。
例: bo から hamm への移行 (1997 年頃) には Linux libc から glibc v2 への移行が伴った。 /lib/libc.so.5 -> /lib/libc.so.6
これにより bo 用にコンパイルされた libc に動的リンクされているバイナリは hamm では動作しなくなった。
(大規模な libc transition となった。)

gcc/glibc は比較的 ABI が維持されている (API はそうとは限らない) が g++ (libstdc++) はそうとは限らない。

Debian でも C++ ABI Transition という C++ バイナリの大規模な移行作業がまれに発生したりする。

Ack

Acknowledgement の略で、正常にデータを受け取ったことを伝える応答のこと。

AFAICS

as far as I can see の略で、私の目が届く範囲ではという意味。

AFAIK

as far as I know の略で、私の知る限りはという意味。

AKA

also known as の略で、〜としても知られるという意味。

Alioth

Debian でホスティングしている FusionForge システムの事。

API

Application Programming Interface の略。コンポーネント同士を連携させるための決まりごと。

apt-line

/etc/apt/sources.list に記述する以下のような行の事。

deb http://security.debian.org stable/updates main contrib non-free
deb-src http://security.debian.org stable/updates main contrib non-free

Architecture (アーキテクチャ)

Debian で動作する CPU の種類の事。

ASAP

as soon as possible の略で、できるだけ早くという意味。

B

Backport (バックポート)

新しい何かを古い版に移植すること。

binNMU

binary only Non-Maintainer Uploadの略で、ビルド環境を起因とするバグが発生したときに発動。 これによって Build されたパッケージには、回数に応じてリビジョンの末尾に +b1、+b2 ...がつけられる。

bo

Debian 1.3 のコードネーム。

BOF

Birds of a Feather の略で、親睦を深めたりするために行われる討論会や座談会。 もしくは Buffer Overflow の略。

Britney

Debian testing を管理するためのスクリプトで、一日に一回実行される。

BSP

Bug Squashing Party の略で、バグ潰しをするパーティのこと。

BTS

Debian Bug Tracking System (バグ追跡システム) の略で、ユーザや開発者から寄せられたバグ報告を管理しているもの。

BTW

by the way の略で、ところでという意味。

Build (ビルド)

ソースパッケージからバイナリパッケージを作成する手続きを差す。

Build-Dep

Debian のソースパッケージの制御ファイルにある "Build-Depends" というフィールドの事を Build-Dep と省略して表現する。

buildd

Debian のパッケージ構築デーモン。 1つのアーキテクチャでコンパイルしたバイナリとソースを dupload すると、残りのアーキテクチャの為にビルドしてくれる。

buzz

Debian 1.1 のコードネーム。

C

cat

ネコ。大体ネコ。 たまに読み込んだファイルを標準出力に流すプログラム。

CLA

Contributor License Agreement の略で、相手がライセンスに同意した上で貢献しているのかを確認するための書類。

code freeze

ソースコードの凍結。 プログラムの更新を止める。

COW

Copy on Write の略。

CUT

Constantly Usable Testing の略。

D

d-d

debian-devel メーリングリストの事。

d-i

Debian Installer の事。

d-u

debian-user メーリングリストの事。

DACA

Debian's Automated Code Analysis の略で、自動コード解析プロジェクトの事。

DAM

Debian Account Manager の略で、Debian Project に参加している人のユーザアカウントを管理する人。

DD

Debian Developer の略で、Debian 開発者の事。 日本限定だが Dame Developer (駄目開発者) の略として使われる事もある。

DDP

Debian Documentation Project の略で、Debian 関連の文書を作成するために設立されたプロジェクトの事。

DDR

Debian Developer's Reference の略で、Debian 開発者のために書かれたマニュアルの事。

DDTP

Debian Description Translation Project の略で、Debian パッケージの説明文を各国語に翻訳しようというプロジェクトの事。

DDTSS

Debian Distributed Translation Server Satelliteの略で DDTP のウェブフロントエンド

DebCamp

Debian Camp。DebConf 開催直前に行なわれる、皆で焚き火を囲ってハックしまくる合宿。 DebConf3 の年からの恒例。

DebConf

Debian Conference の事で、Debian 開発者の Debian 開発者による Debian 開発者のための会議。 もしくは Debian 設定管理システムの事。

Debian 野郎 A チーム

アメリカのテレビドラマ「特攻野郎 A チーム」のオープニング風に Debian 開発者を紹介するネタです。 http://2chlinux.dtdns.net/2ch-debian/1020967965/717.html のように。

DEP

Debian Enhancement Proposals の略。一定の合意が得られた議論をまとめたもの。

DFSG

Debian Free Software Guidelines の略で、Debian におけるフリーソフトウェアの定義の事。

dinstall

Debian Archive に新規パッケージを導入するために実行されるプログラム、もしくは処理の事。

dogfooding

内輪の人間に試用させて反応を見る手法のこと。

DPL

Debian Project Leader の略で、毎年 Debian 開発者達の投票によって決定される Debian Project のリーダー。

DPN

Debian Project News の略で、Debian コミュニティーを対象としたニューズレター。

DSA

Debian Security Announce の略で、Debian Project から発せられるセキュリティ情報。

dupload

Debian のパッケージを開発者の環境から Debian の ftp-master にアップロードする事。

DWN

Debian Weekly News の略で、Debian コミュニティーを対象としたニューズレター。 現在は DPN に改名している。

E

EOF

End Of File の略で、ファイル終端のこと。

EOL

End Of Line の略で、行末のこと。 もしくは End Of Life の略で、開発やサポート終了のこと。

ESR

Eric S. Raymond のこと。

etch

Debian 4.0 のコードネーム。

Etch-And-A-Half

安定板をより新しいハードウェアに対応させるプロジェクト。 https://www.debian.org/releases/etch/etchnhalf

F

FAI

Fully Automatic Installation の略で、全自動インストールツールのこと。

FAQ

Frequently asked questions の略で、よくある質問、という意味。

feature freeze

機能の凍結。 新機能の追加を止める。

FHS

Filesystem Hierarchy Standard の略で、UNIX 系 OS におけるファイルシステム階層の標準を定めることを目標とした規格の事。 これは LSB の一部。

FLOSS

FOSS とも。 Free/Libre and Open Source Software の略で、自由な/オープンソースなソフトウェアの事。 元来「フリーソフトウェア」や「オープンソースソフトウェア」と言われていたものを全て含み、両者にとって中立的な用語でもある。 Libre はフランス語でリーブル、スペイン語でリブレと発音し、「自由」を意味する。

FOSDEM

Free and Open Source Software Developers' European Meeting の事。

Free

Debian 界隈において "Free" の定義は DFSG です。 無料、の意味で使うと迫害される優しく諭されるので注意しましょう。

frozen (フローズン?)

testing が stable としてリリースするための準備工程の一つ。 パッケージの更新が重要なバグ修正のみに制限される。 frozen されたものは frozen ディストリビューションと呼ばれる。

FSOSS

Free Software and Open Source Symposium のこと。

FSSTND

Filesystem Standard の略。

FTBFS

Failure to Build from Source の略で、ビルドに失敗する、という意味。

ftp-master

Debian Archive を管理する人。
https://ftp-master.debian.org/

FUD

Fear, Uncertainty, and Doubt の略で、根拠のない恐怖・不安・疑念を煽り立ててライバルを潰すマーケティング手法の事。

FWIW

for what it's worth の略で、参考になるかわかりませんがという意味。

FYI

for your information の略で、ご参考までにという意味。

G

GNU/Linux

GNU プロジェクトが推奨している、GNU システムと Linux を組み合わせて作られた OS の総称。

GPL

GNU General Public License のこと。 でも GNU をつけず単に GPL だと「一般公衆ライセンス」なのでなんのこっちゃですよね。

H

hamm

Debian 2.0 のコードネーム。

I

IANADD

I am not a Debian developer の略で、Debian 開発者ではないけど、という意味で使う。

IANAL

I am not a lawyer の略で、法律の専門家ではないけど、弁護士ではないけど、という意味で使う。

ICE

Internal Compiler Error の略。

IFA

Intent For Adoption の略で、RFA を受けて新メンテナとなる合意を取り付けた人が WNPPに対して行う宣言。

IMHO

In My Humble Opinion の略で、私見では、という意味で使う。

Incoming

Debian Archive に対してアップロードされたパッケージが、Debian Archive に取り入れられる前の状態にあるパッケージが公開されているところ。

http://incoming.debian.org/

ITP

Intend to package の略で、Debian に新しいパッケージを追加するという宣言。

J

jessie

Debian 8 のコードネーム。

K

Keyring

Debian Keyring の事。

Keysigning

お互いの GPG の鍵に対して署名をする事。 詳しくは鍵署名 (Keysigning) を。

KISS

Keep it simple, stupid (シンプルにしておけ、このマヌケ) の略。

KS

Linux Kernel Summit のこと。

L

LAMP

Linux、Apache、MySQL、PHP の頭文字を取ったもので、これらを使ったウェブアプリケーション構築環境の事。

LAPP

Linux、Apache、PostgreSQL、PHP の頭文字を取ったもので、これらを使ったウェブアプリケーション構築環境の事。

lenny

Debian 5.0 のコードネーム。

LF

The Linux Foundation のこと。 もしくは UNIX で一般的に使われる改行シーケンスのこと。

LKML

Linux Kernel Mailing List の事。

LPIC

Linux Professional Institute Certification の略で、LPI が実施している Linux 技術者認定試験の事。

LSB

Linux Standard Base の略で、Linux ディストリビューション間におけるアプリケーションの互換性を高めることを目標とした規格の事。

LTS

Long Term Support の略。

M

Maintainer (メンテナ)

パッケージの面倒を見る人。

Maintainer Scripts (メンテナスクリプト)

バイナリパッケージをインストール、アンインストール、アップグレードなどしたときに実行されるスクリプトのこと。 インストールされているパッケージのメンテナスクリプトは /var/lib/dpkg/info を覗くと確認できる。

  • preinst: パッケージのインストール前に実行される
  • postinst: パッケージのインストール後に実行される
  • prerm: パッケージのアンインストール前に実行される
  • postrm: パッケージのアンインストール後に実行される

MIA

Missing in action の略で、メンテナとして作業をしていないのにもかかわらず、居なくなったことを宣言しない人。

N

NAK

Negative Acknowledge の略で、受け取ったデータに誤りがあることを伝える応答のこと。

NG

Next Generation (次世代) の略。もしくは No Good の略。

NM

New Maintainer の略で、Debian Project にメンテナとして新しく参加する人を指す。

NMU

Non Maintainer Upload の略で、正式にはメンテナではない人によるアップロードの事。

O

Obs

Obsolete (旧式、時代遅れ) の略。

Orphan

メンテナのいないパッケージの事。

OSC

Open Source Conference の略で、国内で行なわれているオープンソース関係のイベントのこと。 もしくは OpenSound Control の略で、音声データ共有を目的とする通信プロトコルのこと。

P

potato

Debian 2.2 のコードネーム。

PTS

Debian Package Tracking System (パッケージ追跡システム) の略で、パッケージメンテナ、QA 状況が一目でわかるようになっている。

Q

QA Team

Quality Assurance Team の略で、Orphan されたパッケージの品質を維持するためのグループ。

R

RC

Release Candidate (リリース候補) の略。

RC Bug

Release Critical なバグ、簡単にいえば致命的なバグの事。
https://bugs.debian.org/release-critical/

RC ファイル

Run Commands ファイル、コマンドを実行するときに読まれるファイルのこと。 このファイルは古くからの慣習としてファイル名末尾に rc とつけられている (.bashrc など) ことがある。

Revision (リビジョン)

細かな変更を表すもの。 例えばパッケージの package_1.0-1_i386.deb の部分がリビジョン。 ちなみに Debian 固有の、いわゆるネイティブパッケージにリビジョンはつかない。

rex

Debian 1.2 のコードネーム。

RMS

Richard M. Stallman のこと。

RoM

Request of Maintainer の略。

RoP

Request of Porter の略。

RFA

Request for Adoption の略で、自分はメンテナを止めたいから他のメンテナを募集しています、という宣言。

RFH

Request for Help の略で、自分だけでは保守し切れないので手を貸して欲しい、という宣言。

RFP

Request for Packaging の略で、誰か Debian パッケージ化してください、という宣言。

RTFM

Read the Fine Manual や Read The Fuckin' Manual の略で、マニュアルを読め、という意味。

S

s-p-u

stable-proposed-updates の略。

sarge

Debian 3.1 のコードネーム。

segv

segmentation violation の略。

segfault

segmentation fault の略。

slink

Debian 2.1 のコードネーム。

Sponsor upload

まだ Debian Archive にアップロードできない NM の代理でアップロードする事。

squeeze

Debian 6.0 のコードネーム。

soname

共有ライブラリの名前。一部の例外を除いて "lib" + "ライブラリ名" + ".so" + ".バージョン番号" で構成される(例: libX11.so.6)。 soname に ".マイナー番号" + ".リリース番号" を加えたものは real name と呼ばれる (例: libX11.so.6.3.0)。

T

tarball

tar 形式のアーカイブのこと。

TINLA

This is no legal advice の略で、法的に有効な助言ではないけど、という意味。

Trust Path

PGP/GPG の鍵の知り合いつながり経路の事。

PGP には X.509 で規定された CA (認証局) のようなものが無いので、ユーザが個別に「この人とこの鍵は信用できる」 としなければならない。要するにユーザ自身が CA であり、PKI の一部となっている。

これらを繋げることで、Web of Trust (信頼の網、信頼の輪。"Web"はWWWのことではなく、「蜘蛛の巣」) が形成されていく。

対象となる人物の公開鍵が、「自分の公開鍵で署名した人」 (= 信頼できる人) の公開鍵で署名されていれば、 Trusted Path がある。

調べるには、 signing-party パッケージの caff (CA Fire and Forget) コマンドでできる。

U

Ubuntu

Ubuntu Linux のこと。

UP

Uniprocessor の略。

upstream (上流/アップストリーム)

ソースコードの提供元。

UTSL

Use the Source, Luke (ルーク、ソースを使うのじゃ) の略で、ドキュメントを読んで駄目ならソースを見ろという意味。 スターウォーズという映画の中で出てくるセリフの捩り。

W

WFM

Works For Me の略で、それでオッケーという意味。

wheezy

Debian 7 のコードネーム。

WIP

Work In Progress の略で、仕掛品、製造途中の製品のこと。

WNPP

Work-Needing and Prospective Packages の略で、新しいメンテナが必要なパッケージのリストの事。

WOFTAM

Waste of Fucking Time and Money の略で、 時間と金の無駄、という意味。

woody

Debian 3.0 のコードネーム。

X

XSF

X Strike Forces の略で、Debian の X Window System パッケージをメンテナンスしているチームの事。

Y

yafhci386

yet another fine hard coded i386 の略で、メンテナのミスで i386 に依存していないにもかかわらず、i386 向けとして提供されているパッケージの事。

例:

あ行

CPU のこと。

さ行

さめ

「〜さん」と「〜さま」の間ぐらいの意味で使う敬称 (多分)。

た行

でびるまん (デビルマン)

http://www.topstudio.co.jp/~kmuto/debian/debilman.html

次のような資格の「いずれか」に当てはまるユーザーのこと

  • Debianパッケージを作っている
  • Debian WWWで活動している
  • Debianドキュメンテーションで活動している
  • Debianディストリビューションを販売している
  • Debianの布教活動をしている
  • プロジェクト日誌を書いている
  • Debianプロジェクトの書記をしている
  • IRCのDebian-JP公式チャネルに常駐している
  • Debianプライベートメンバーである
  • エソカイの常連である
  • その他Debian関係で活発に活動している

は行

ほげる

ハック (Hack) する、と同じような意味で使う。 Kondara MNU/Linux という Linux ディストリビューション開発者の間でよく使われていたらしい。

ま行

ムトゥ神

Debian GNU/Linux 徹底入門」でおなじみの武藤健志さんの愛称。 ムトウと、インド映画「ムトゥ 踊るマハラジャ」の主人公 (ムトゥ) を掛けている。

数字

2IC

Second In Charge の略で、DPL を補佐する役職のこと。

参考文献



トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2009-05-09 (土) 00:24:14 (2875d)